ルトの独り言 |
柄を握る右手を額に当てる。
刃は天に対して真っ直ぐに。 左手はマントの裾を軽く握る。 そして構える。 その構えには一分の隙も無い。 決闘。 己の名誉を守るための闘い。 相手を殺す為ではなく、ただ傷を負わせ己の正当性を主張する為の闘い。 決闘の為の剣、ラピエールは軽く鋭い。 急所に当ててしまえば容易く命を奪う。 だが、小奇麗に纏まっただけの其れだ。 そこには闘争の熱を感じとれない。 マントで払われた程度で防げる剣。 隙は無い。だが、脆い。 中には本物の使い手もいる。 目、喉、脇下、手首。 身体に急所は多くあり、確実に其処を切り裂き突ける覚悟と技量を持った使い手は確かに居る。 その姿は美しかった。 だが、目の前で行われている決闘は… うん。華麗ではあるが、面白くない。 さ、帰ろう。
by patira
| 2006-12-31 13:23
| ルトの日々
|
犬。可愛がれ。 ↓
カテゴリ
以前の記事
フォロー中のブログ
最新のトラックバック
その他のジャンル
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧
|
ファン申請 |
||